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アリファリング No.13 Lively town

2010年02月24日 18:58



 フェイル達がリスに入ってまず最初に感じた事は活気だった。


 流石に船が他の大陸と行き交いする中心部だけあって、街全体の雰囲気が沸き立っている。

 今から旅行か旅に出かける、ないし帰路に着こうとしている家族連れの一家から冒険心をたぎらせている冒険家まで、様々な目的を持った人々がここに集結している。


 故に商人にとってもこの環境は好ましいらしく、先程からよく露店売りが見受けられる。日常的な必需品から、少し奇抜なお土産品までその内容は様々。



「賑やかな街だな」

 フェイルが気分揚々な足取りを見せると、アリファもそれを見て楽しそうな表情を浮かべた。ヨシアが少し冷静な発言を一言。

「旅行者や冒険家と商人の需要供給が見事にマッチしてんだな、そうでなきゃこんなに活気溢れた街は生まれねえ」

「確かに……両者の利害があっての街というわけね」

「ふ、ふーん……」



 飛行船乗り場に向かう最中、一人話についていけなかったフェイルは、気紛らわしに辺りをキョロキョロと見回していると、雑貨品、主にアクセサリー等の売ってある露店を見つけた。


「ちょっと二人とも待ってて、買いたいものがあるんだ」

 フェイルは屋台に向かって走り出した。空気を察したヨシアはその場から離れようと、辺りを見回す。



「おい、お前ちょっと表に出ろ!」

「望むところだ!」


 どうやら酒屋で真昼間から喧嘩が起こっているらしい、その場では見えなかったが、大きな声が耳を刺激して状況を感じ取った。いい理由が出来た。

「アリファ、向こうで喧嘩してるみたいだから仲裁に入ってくる、俺もすぐ戻るからフェイルが帰ってきたらそう伝えといてくれ」

「え……うん、わかった」

 アリファはきょどった様子だったが、ヨシアは目をやらずにその場を離れた。今振り向いて思わず立ち止まってしまう……その心配を捨てる為にヨシアは振り向かなかったのだ。



「てめえに文句垂れられる筋合いなんてねえんだ!」

「それはこっちのセリフ……ん? 何だお前?」

 殴り合いに発展しようとしていた大男二人の間にヨシアが割り込む。

「てめえ、なめてっと……」

 ヨシアに襲い掛かろうとした一人の大男はそこで唾を飲み込んだ。振り被った拳をピタリと止める、視線の先には、銃を構えたヨシアの姿がある。


「ギャラリーがビビッてんだろうが、喧嘩は他所でやれ!」

 ヨシアは銃にビクついた大男に体を反転させながら根限りにこめかみを蹴り飛ばした。

 自分で喧嘩は他所でやれと言っておきながら、その場で喧嘩を始める異常さに、もう一人の男は恐れをなし、その場から逃げていった。蹴られた大男も起き上がると、それに続いて逃げていく。


「っぷう、もう大丈夫っすよ、ギャラリーの皆さん」

 ギャラリーは突然の出来事にただきょとんとしていた。









 活気よ、どぎまぎの高揚心よ。

 次回、想いは形を成し。


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