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アリファリング No.33 信念

2010年04月17日 13:17

 攻撃体勢を取るフェイル達に対し、リヴァンは剣先をフェイル達の喉下に合わせた。
 それはさながら、戦いの初局と同じ光景であり、今回もまた膠着状態が続いていた。
 眼球をそのままに動かせず、淡々と続く沈黙に、両者の傷口から滴る血がさも悠長に流れていく。
 指輪の止血作用を持って、戦闘を続行出来たフェイルだったが、その傷は最も深く、
 滴る汗と共に、息を僅かに大きく吐かずにはいられなかった。

 刹那、無言でリヴァンがフェイルの背後を奪う。
 ヨシアとリツカが声にもならない様で制すが、追いつくはずもなく、無常に剣が振るわれる。
「見えてるぜ」
 フェイルは構えた剣を後ろに流すと、斬り込むリヴァンの剣を受け止めた。
 これを好機とリツカがリヴァンに斬りにかかるが、それを素早く剣を戻し防ぐ。
「背中を見せていいのか? 三対一だぞ」
 振り向いたフェイルが間髪入れず剣を振る。
「五体ってのは意外と便利なものでね」
 リヴァンは足を後ろに振るうと、フェイルの胴体を蹴った。
 傷口に触れたフェイルは思わず後ろに仰け反る。
 勝ち誇った様を見せるが、それは直ぐに失われ、変わりに口が半開きになる。
「フェイルが言ったろ三対一って。余所見してんじゃねえよ」
 ヨシアが放った弾丸が、リヴァンの横腹を貫く。
 その場に倒れそうになるが、滅多打ちを恐れ、覚束ない体勢で距離を取った。

 リヴァンは剣を支えにし、体勢を立て直すと、
「馬鹿な、何故俺の動きが見えた! そこまで連係が上手くいく!」
 感情を動揺と共にぶつけた。その息は荒げ、剣先は定まっていない。
 刃こぼれした様な、粗い殺気を飛ばしながら、フェイル達を睨みつける。
「何でだろうな」
 フェイルが言葉を零す。ヨシアとリツカも同じ感情を示していた。
 剣先を整えると、ごく自然な様に答えた。
「諦めねえと思ったら、負ける気もしなくなった」
 フェイル達は一斉に間合いを詰める。
 まだ感情のメトロノームが振り切れたままのリヴァンは、
 何という活路もなく、ただその場しのぎに技を放つ。
「ソウルブレイド」
 飛ぶ斬撃が襲い来るが、意思が乱れていれば、避けること等容易い。
 難なく避けると、フェイルはリヴァンに斬りかかった。
「シュレンベルクの聖戦よ。パワーストライク」
 聖撃がリヴァンの剣を弾くと、続けざまにリツカの短剣とヨシアの弾丸が、開いた隙間を狙う。
 しかし、リヴァンは鈍重な眼光を取り戻すと、それを防いだ。
「俺は強い、故に負ける道理が無い!」
 喚き散らすリヴァンを他所に、フェイルは腰を低く屈める。
「わかったよ。それは25年前の大戦争から変わらない、世界を貫くもの」
 リヴァンの剣の及ばない位置から、フェイルは剣を振り上げると、
 リヴァンは腹部から胸部にかけてが、大きく引き裂かれる。
「信念だ! 諦めない気持ちを持たないお前に、勝利の女神は微笑まない」



更新に間が開いてすいません。
見ての通りクライマックスです。ここからも熱い!

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