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アリファリング No.1 Boys be ambitious

2010年02月13日 13:11

 
 
 物語は何時も、偶発的なのに運命的であり、ロマンに満ちている。

 此処はメイプルワールド、ビクトリアアイランドに位置する街、ヘネシス。緑が豊かで安穏としたこの街には民家の集合地帯があるが、そこからは少しばかり離れ、森林部に位置する民家が一つある。


 人里を離れたその民家には全体的に白を基調とした服装に艶やかな銀髪が特徴的な少年が住んでいた。
 
 スライムが緑の草地に擬態し、スタンプが木々の合間を通り行き、メイプルキノコがキノコに紛れて休息をとっている中、そこに住む少年は一人、家内で声をあげた。



「誕生日おめでとう!」


 次の瞬間は少年は手元に持っていた大量のクラッカーを同時に引いた。たちまちそれは大きな破裂音となり、外のモンスター達をも驚かせる。

 暫く空白の時間が続いた後、少年は寂しげに呟いた。


「せっかく18歳を迎えたのに、一人で誕生日を祝うなんてシラケだな。やっぱりヨシアを呼んでおけば……」


 18の誕生日を一人で祝った、いかにも寂しげな少年はそこで言葉を止めた。


「……駄目なんだよな、今日は父さんが死んで、3年になる日だから」



 少年が誕生日に誰も呼ばなかったのは、単に友達がいないというわけではない。少年の誕生日は共に父の命日であったのだ。故に父が死んでからの三年、少年の誕生日が賑わうことは許されなかった。


 少年はクラッカーをその場に投げ捨てると、部屋の壁に立て掛けられた剣の前に膝をついた。




 過去を遡り、25年前。まだ少年の父が少年と同じく18の頃、メイプルワールドは二極化し、大戦争を引き起こしていた。

 その二極とは、自由を求める自由派。支配を求める支配派であり、どちらもが確固たる信念を持って戦争に挑んでいた。


 が、その戦争を一気に加速させたのが少年の父、アラン=ディアンであった。

 アランは18にして天才と呼ぶに相応しき程の才能を発揮し、自由派として最前線に立っていた。その力は凄まじく、支配派は一気に衰退。後に支配派のリーダーを討ち取り、戦争に終結をもたらした。


 人々は自由を約束され、これ以上の血を流すことなかれ、と、この大戦争をメイプルワールド史上最大の過ち且つ、最高の結果として胸中に刻みつけた。




 そして25年を経た今、3年前にアランは病に倒れ亡くなったが、その血筋は少年に受け継がれている。


 今日を境に同じく18を迎えた英雄の息子。

 その名、フェイル=ディアン。


 フェイルはアランが大戦争に終結をもたらしたという伝説の剣にアランを感じ取り、今は亡きその姿に長き黙祷を捧げた。









脈打つ鼓動は誉れ、高々と。

次回、偶発的な出会いは運命を辿り。


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